★働くための練習をしよう「自活館」

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友人とのトラブルで不登校に

IMG_2126s_tateQ.友人とのトラブルで不登校になりました。休み始めてから、体が痛い、声が出ないなどの不調を訴えます。
病院に行っても、問題なしと言われて、心療内科に連れて行きました。薬をもらいましたが、ずっと寝てばかりになり、行くのをやめてしまいました。
この先、どうしたらいいかわからないのですが、様子をみておいた方がよいのでしょうか?

A.こういう場合、友達とのやり取りで、「傷ついた」といった、子どもの気持ちばかりに目が向いてしまいます。

しかし、本当に心が原因で、身体の不調がでているのか、逆に、体の不調があって、イライラしていて友達の一言一言にカチンと来てしまって、トラブルが起こっているのか、両方の視点から問題を考えてみる必要があると思います。

不登校の子どもたちをたくさん見てきた経験から言いますと、心の問題より、体がだるいとか、頭痛がするとか、体のどこかが辛くて、常にイライラしている。だから、ちょっとしたことも気になって、人間関係がトゲトゲしくてトラブル発生ということが意外と多いです。

もしかして、体調不良が原因かも?と思うようでしたら、元気学園が得意分野です。

それが心の問題だと思う場合、子どもの認知の問題にも目を向けてください。
相手の言っていることを正しく受け取っているかどうか。
一言で言うと、受け取り方です。
友人関係のトラブルの場合、互いの言い分を聞いてみると、相手からすると、「そうは言っていない」というように、言葉を全く違えて理解していることもあるし、誤解もあります。

だから、友達問題は、我が子の言い分だけを聞くのではなく、相手の言い分も聞いてみないと分からないですね。

認知の問題は、お母さんと子どもとの日常生活のやり取りの中で、言ったことが正しく伝わっているかどうかでも判断できます。
ただし、本人が気に入ることではなく、好まない話をした時の様子ですよ。
嫌なことを言った時こそ、よくわかります。
言葉を無視するとか、自分の都合のいいように変えてしまうとか、腹を立てて怒り出す。
ということがあったら、学校でも同じでようにしているんじゃないでしょうか。

そういうことにも目を向けると、より子どものことが、よく理解できて、解決に近づくと思います。

本当に一方的に相手が悪いのであれば、学校を変わるといいですね。
もし、学校を変わっても解決しないのであれば、すぐに、本人の問題に目を向け、解決方法を考えましょう。

薬が増えて寝て過ごすようになってしまいました

IMG_1219Q.不登校になって、子どもの様子がおかしいので、病院にかかって、今の困っている状態を説明しました。
すると、向精神薬や睡眠導入剤など、どんどん薬がふえていっているのですが、一日寝て過ごしてばかりで、大丈夫なのでしょうか。心配になってきました。。

A.まず、なぜ薬が多くなっていくかについてですが、
ズバリ、薬の量は本人もしくは、お母さんの訴えの多さに比例します。
眠れない、不安になる、家で暴れている、言うことを聞かずにドシドシ歩いて威嚇する、急にかんしゃくで怒り出す・・・・いろんな訴えをすると、それに合わせて、一種ずつ薬が増えていきます。

抗うつ剤や、脳を眠らせてしまうような薬は、あまりよくないと考えています。
しかし、薬すべてを否定しているわけではありません。その薬が、必要な人もいます。
一方、相談を受けていて、本当に、その薬が必要なのであろうか?と思う人も多いのも事実です。

10代は、自分の能力を開発していく年齢です。その時期に、神経伝達の状態をマヒさせるようなことは、よいことだとは思いません。また、脳を眠らせておくような状態におくことで、知識を習得するということが、全くできなくなってしまいます。
だから、この年齢においては、薬が良くないと思うのです。

うちの生徒の父母には、医師をはじめとする医療関係者が多いので、薬の使い方について2パターンに分かれます。
1. 向精神薬など、良いと思われるものを一通り、すべて試してみた。
2. こわくて使えない。
のどちらかです。
一通りいろいろと試してみたというドクターは、うちの子には「効かない」という結論にいきつきました。
とおっしゃっていました。

化学的な観点から言いますと、向精神薬がなぜ効いているかはよくわかっていません。ただ、麻薬と化学構造が似ているものが多いので、似たような作用を起こしやすいのではないかという考え方があります。

心の不安を鎮めるために、薬の代わりに効くものがあります。
それは、人です。
一緒にいてくれて、話を聞いてくれて、なおかつ、本人のけしかけてくる(?!)暗い話に巻き込まれない人。
一言でいうと、うまく構ってくれる人。
そういう人がそばにいれば、薬なんて要りません。

うちの校医の先生も、「元気学園や自活館にいるなら、薬は必要ないけれど、家にいるなら飲まないといけないよ。」といった言い方をします。
それだけ、薬を飲まないといられないような家に何かの原因があるということ、そして、家での一人ぼっちの時間が不安をかきたてるということでもあると思います。
人の目が行きとどき、人が、体温を感じるような距離にいるということが、不安を鎮め、不安で堂々巡りの考えを止めさせ、脳を穏やかにするのです。

脳が、何かしらの成果を得られる方向に働くようにならないと、不登校も、不安症もうつ病も解決しません。
だから、そうなるために、落ち着かせるということがとても大切なのです。
できれば、薬を使わない方向で、解決の糸口を使いたいですね。

社長と専務が同意見、役に立つ人は絶対に辞めさせない

IMG_0514協力工場の社長と専務が来校。
その時に、うちのスタッフが、冗談交じりに、「もし、景気が悪くなって、どうしても優秀な人を首にしなければいけなくなったら、うちで採用してもいいから、その時は言って。」

すると、間髪入れず、
全く二人が同時に、

「ナイナイ、絶対にない。役に立つ人は絶対に首にしない。」

とハモって言葉を発しました(普段こんなに意見が合う二人!?)。
それに続いて、「役に立つ人は、必要だから絶対に最後まで首にしないし、逆に、辞めてもらおうと思うのは、必ず理由があるんですよ。」

なるほど・・・。

生徒たちに、日ごろから、「役に立つ人間になれ」と教えていますが、
これは理想ではなく、実社会から真に要求されていることだ、とこーんなにはっきりと証明されました。

自信を持って言えます。
「役に立つ人間となれ。必要とされる人間となれ」

そうなるための練習をしているのが、自活館であり、元気学園です。
一生を穏やかに過ごすための準備です。
 

不登校や引きこもりと家庭内の事件って関係あるのですか?

IMG_4288Q. 不登校から引きこもりになって子どもがずっと家にいます。何かしでかすのではないかと不安でなりません。夜寝ていてもふと怖くなって起きてしまいます。そういった事件ってたくさんあるのでしょうか。

A. はい、たくさんあります。テレビや新聞などで報道されるのはほんの一握りで、家庭内の事件や事故は、9割以上が表に出ないものです。
家で穏やかに過ごしていれば、そんな心配はしないのでしょうから、何かに腹を立てている、怒っている状態なのでしょう。
事件や事故がTVで流されると、急に相談電話が増えます。
お母さんは、「わが子にも同じようなところがあるのかも・・・。」と不安になってしまうようです。でも、そんな状態には、急になるわけではありません。長い年月がかかって、心がすさんだりひねくれたり、社会が誰も自分のことを受け入れないという気持ちからなっていくのです。

こどもたちを預かる前の相談の段階からみていて、そして実際に預かってみて、その状態がどう変化していくかが、よくわかります。ほおっておくのはよくない、待たない方がいいです。待ったからといって、問題の原因は解決しません。
今は、かすり傷程度の事だけど、それが2年後になると手の付けようがなくなるってことがあります。
大体、子どもの怒りは、中学生くらいから社会との接点が少なくなり、20代半の半ばから後半にかけて最大値となります。
理由は、わかりますか?
○○ちゃんが就職したよとか、恋人がいるらしいなどといった、噂を聞いて、それに刺激されるのです。高校に入ったとか、大学に行った、就職した、何をしているなど、そういうことにとても敏感です。

不登校や引きこもりで一番の問題は、本来、能力を伸ばす年齢である時期に何もしていないということです。
知識や経験、人と折り合うということができるというのが、外に出る切符。
その切符がないのに、「20歳になったから、働け!」といっても、「できない!!」となるのです。
年齢が上になって、その切符を手に入れようと思っても、そんな環境自体がありません。
まず、同じくらいのスピードで動いてくれる人もいないし、本人も「鍛える」なんてことは、嫌だし。
だから、家族が協力して、おじいちゃんやおばあちゃん、おじさんおばさんにも頼んで、一致団結して、切符が手に入るようにするとよいです。
できれば中2くらいから、こういった問題は大きくなっていきますから、気ずいたときにすぐに手を付けた方がいいですよというのが、仕事での経験からくる、社会に対しての警告です。

子どもが穏やかになる秘訣を教えてほしい?
それはですね、人をほめるという事です。
子どもに対してだけでなく、誰に対しても、皮肉や愚痴を減らして、できるだけ家の中に、「他人をほめる」という空気を流せば、人間不信が薄らいでいきます。

でも!
親が子どもを怖がる事の逆もあって、子どもが親を怖がっているパターンもあります。
不登校のお母さんその真面目さが怖いんです!

 

不登校や引きこもりからストレスに強くなるには

human02Q.うちの子は、何か始めても、辛いことや苦しいことがあると、すぐに、やめてしまいます。不登校になってからは、「頑張ろう。」という気持ちも、どんどんなくなってきてしまっています。

A.つらいと感じる原因は、努力と結果が釣り合わないと感じるのが原因です。
それだけ、その子にとって、負荷が大きいということです。
子どもに与える負荷=ストレスは、同じように与えても、受け取り側によって、朝飯前というくらいに簡単に感じる人もいれば、とてつもなく大きいものと感じる人もいます。

家にいて自分の思うとおりに好きに過ごしている間は、どの子も良い子です。だってストレスはゼロですからね。
しかし、学校に行け!勉強をしろ!と、負荷を与えると、急にワルモノに変身します。
だから、親御さんは、どれくらいのストレスを与えると、悪態をつき始めるかをよく観察することです。

年齢が同じでも、能力差というのは大きいです。
頑張れるかどうかは、気持ちだけの問題ではなく、その課題をこなすことができる能力が必要です。
どんな子でも、負けるのは嫌いで、負けず根性はありますよ。
不登校の子どもたちって、競争心がなくて、あまり勝ち負けにこだわってないと思うかもしれませんが、すっごーーーーーーく負けず嫌いな子が多いです。
負けず嫌いというより、負けて悔しいという方が正しいかもしれません。

しかーし、負けるのが悔しいからと言って、負けないために努力する根性はあるとは限りません

努力する根性は、負けず根性とは別問題だと考えた方が良いでしょう。

不登校や引きこもりをしている子どもたちにとっては、「学校や社会は厳しい」と感じているから、世界で一番安全な場所である、家の自分の部屋に、引きこもっています。
そこが、程よい湯加減のお風呂だとすると、学校や社会は、熱湯もしくは、北極の寒さと感じる程で、大きな温度差があるのです。

だから、急に、「学校に行け!社会に出ろ!」と言われても、それは、無理な話。
適当に体を慣らす必要があるのではないかと思います。

cell01cell02例えば、細胞を使った実験では、細胞の温度を37度から一気に46度に上げると、生存率は0.03%です。

しかし、37度から、いったん40度にして、その後46度に上げると、生存率は30%となります。
実に、生存率は1000倍に上がるのです!

人間も同じようなことがあるのではないかと考えます。

human01不登校や引きこもりの人たちが、学校に適応できない、社会でうまくやっていけないのを解決するには、いきなり社会の基準を適用しても、本人が耐えられなくて、また同じように、楽で安全な場所に逃げ込んでしまいます。

そこで、その途中の適度な刺激を与えることで、徐々に慣らしていく方法を元気学園や自活館ではとっています。

学園の寮生活ができるというところをスタート地点として、最終目的までのステップアップごとに、徐々に刺激を増やして、達成していく方法が、最適ではないかと思って取り組んでいます。

元気学園や自活館は、寮生活の中で生活全般を直すこのような取り組みをしてますが、それぞれの施設や学校ごとに、特徴があるので、子どものことでお悩みの方は、お子さんにぴったりあった、練習場所を探せるといいですね。

 

 

不登校になって、一日中横になってばかりの日々。不安です

Q. うちの子は、不登校になってから、見ると、ベッドに横になって、ゴロゴロしています。昼間から眠ってしまっていることもあるし、寝っころがって、漫画を読んだりゲームをしたりしています。声をかけても、動こうとしないし、どうしたらいいのでしょうか。

A. 不登校や引きこもりのこどもたちは、とてもお年寄りに似ていると感じます。
それは、反応や動きがスローモーで、目はうつろ。ぐずりだすと、決して人の意見など耳に入れずに頑固一徹。生あくびがでて、居眠り状態。
心理面からいうと、やる気がない。楽しいことがない。これが原因。
生理的な面から、医師のもとで調べてみると、脳の血流の悪さなどが原因の一つです。血流がよくないから、ぼーっとするのです。

子どもの言葉を代弁すると、「なんか面白いことないかな〜。つまんないなーーーー。」

努力や、つらい事がイヤといって、部屋に逃げこんでいるのですから、楽なことを提案すれば乗ってくるかもしれませんが、それでは、解決からは遠のいてしまいます。何事も、経験する、能力を得るというのは、自分の足で歩かない限り、はじまりません。

そこで、本人に一番負担が少ない解決方法は、環境をかえること。

いい友達といいたいところですが、いい大人との出会いが問題解決の近道です。
友達というのは、年が近く、それは競争相手でもありますから、すぐに競い合ってしまいます。そうすると、また同じように部屋に引きこもってしまうことも。不登校や引きこもりの子供たちは、とても神経が過敏です。もともと過敏かもしれないし、それに増して、学校や社会と隔絶している間に、ますます人の言動に敏感になっていきます。
人生をかえるほどの大きな助けが必要のときは、能力も何もかも子供より勝っていて、いや大人の中でも能力差が大きいのです、その対処をさせたら最も優れているような大人との出会いが、先の見えないトンネルに光をもたらし、自分の足で歩むということを教えてくれます。

 

 

不登校の原因はお母さん?お母さんと離れる効果

花Q.子供が不登校になったのは、主人や祖父母から、私のせいだと、責められているような気がして、どうにかしなければと思いますが、子供とうまく意思疎通ができません。 やはり、私が悪いのでしょうか。

A.お子さんが不登校になった、最初の原因は、子供の実力の問題が最も大きいでしょう。
これまでの事について、お母さんが背負い込んで、何でもかんでも悪くとらえてしまうのには反対です。(元気学園ホームページ:不登校お母さんへの応援歌
「我が子かわいい。」「わが子、大切。」って思ってやったことで、どの親も、わが子が不幸になるようになんて思っている人は一人もいないのですから。 しかし、「気づいて、
変わる。」ことは必要でしょう。

子育てにおいて、母親は、大きな役割を担っています。しかし、子供は一人一人ちがうもの。子供の性質にあった育て方というのは難しいですね。
きょうだいでも、放っておいてもそれなりに育つ子もいれば、何から何までやってあげないとでいない子もいます。愛情も、ちょっと構えば満足する子もいれば、ずっと構っていてもまだ足りないと、増々要求がエスカレートする子だっています。
また、他の事はそうでもないのに、あるところだけ、とても苦手なことがあって、やろうとしない、できないというタイプの子供を育てるのは、親にとっても新たな体験です。
親(お母さん自身)と性質や能力が違う子供を育てるのは、子供もたいへんだけど、親もたいへんなのです。
真面目なお母さんに、横着なわが子というのは、ナカナカ難しいですね(-_-;)。

元気学園や自活館の相談をうけて、預かって思うことに、
「お母さんが言う子供とはちょっと違うな。」ということがあります。
それは、長い間にできあがってしまった親子関係から、「そうに違いない」という思い込みのようになってしまっていると考えられます。
また、いつも言っていることですが、親が子供を知るよりずっと、子供の方が親を知っています。
だから、「こういえば自分の言うことを聞いてくれる。」だろうとか、「こうすれば、きっと、こう動いてくれる。」といった算段は、子供の方が上手。
脅し方も、主演賞です
うまくやり込められて、本当は一人でできることをさせてなかったり、子供の脅しに負けてしまったりということがおこります。

また、親子で共鳴し合って、ちょっとしたことをまるで大事件のようにしてしまうということもあります。
親子でアレルギー反応をおこしているようなもので、外にあるはずのアレルギーの原因が、実は家の中で猛威を振るっていて、何がアレルゲンなのか?

こうしたことから、親子が離れるというのは、子供だけの問題に目が向けられるという意味で、大きな長所があります。

預かってみると、末節の部分がそぎ落とされて、不登校の原因のより本質的な問題が見えてきます。
経験からすると、寮生活は通学の4倍のスピードで改善がみられます。
それくらい、お母さんと離れる効果というのは大きいのです。

「かわいい子には旅をさせよ。」や「他人の飯を食う。」といった諺もあるように、昔から親子が離れる効果は認められています。
離れると、お互いのイライラが一気に収束にむかいます。

朝起きれない低体温と不登校

IMG_1496冬になると、朝起きるのがつらい!
不登校の子供たちも、同様に、というか、なおさら、朝起きできません。
10時過ぎても、ウダウダ。昼過ぎてようやく、だるそうに体を起こします。

起きるのが苦手な中には、体温が低い、低体温の子供たちがいます。
低体温の原因は、生活習慣。
体は、熱量を、食べることと、運動することで得ていますから、食べて動くことが薬です。
しかし、低体温だと、動くのがつらく、何をするにも意欲がでてきませんから、動かそうと思っても、自分でその気になってくれないと・・・重くて・・・

では、もっと簡単なこととなると、お風呂が有効です。 お湯につかって、体を温めると、一気に体温も上昇します。
そして、上がった体温を維持し、気分を安定させるようとするには、血糖値が関係してきます。
お菓子など甘い物は、一時的に血糖値を上昇させますが、その後急激に血糖値をさげてしまいます。そうすると、その時に、どっと疲れた気分になってしまいます。
だから、血糖値を安定させる事が重要なのです。
血糖値を一定に維持できる、一番の食品は「米」。
ごはんを食べて、同時にタンパク質などもとれればよいですね。もちろん、野菜などに多いビタミン類も一緒にとれれば満点です。

体を温めるのに、お風呂に入れるのも難しいという状態の場合、もっと良い方法があります。
それは、ドライヤーをつかって、首の付け根のところを温めることです。
ホッカイロを心臓か、首の付け根のところに貼るのも、効果があります。
対処療法としては、これら、速攻であったまる方法を利用し、原因療法として、食事や運動、生活習慣を見直すことが、解決方法です。

不登校になってフリースクールか留学かに悩む

IMG_1430Q.不登校で、どこか新しいことをさせたいのですが、留学も一つの選択肢として考えていますが、大丈夫でしょうか?

A.留学に関係する相談としては、「留学したけれど、途中でうまくいかなくなって、戻ってきた。」ということや
「留学して帰ってきたけれど、どうにもならない。」といったことです。
生徒の中には、元気学園にくるか、留学するか、家族で相談した。なんて話も聞いてみると結構あります。

不登校になって、親の判断が大きいと思いますが、既存の学校にはあまりうちの子はむいていないなぁ・・・・

転校してもあまりうまくいくと思えないときに、留学という選択肢が浮き上がってきます。

留学にも向き不向きがあって、好奇心旺盛で、何があるのかな?誰がいるのかな?という感じで、元気がありあまっているタイプで、なおかつ、善悪の判断がきちんとして危険を回避できるような不登校のこどもたちは、うまくいく可能性が高いです。

欧米のホームスティ型では、言葉での自己主張ができるのが基本条件。
ただし、あまり勝手が強いと、精神科に行ってカウンセリングに行った方がいいのではないかというようなアドバイスをすぐにしてくるところが多く、あわや、精神病なんて扱いにもなりかねませんから、その点は気を付けた方が良いです。

一方、自分の気持ちは強いけれど、それを伝える手段として、泣くとか引きこもるとかいうタイプは、海外に行っても、うまくいきません。
逆にさらに自信を失ってしまうことになります。

留学と言っても、海外の学校に行く、本当の意味での留学もあれば、海外にはいるけれど、ほとんど日本人で集っているというような場所もあって、さまざま。

海外には一旦送り出すと、会いに行くことが難しくなるので、どんな人がやっているのか、
また、仲間となる人はどんな人たちか、そして、留学の結果得られるものは何かを、事前にしっかり調べるとよいですね。

一人っ子は不登校になりやすいのか?

P1030454Q うちは、一人っ子です。だから、不登校になってしまったのでしょうか?この先どうしたらよいのでしょうか?

A 一人っ子だからというわけではないと思いますよ。

一人っ子の特徴は、 理不尽に弱いこと

他人の気持ちと、自分の気持ちの境界線の引き方が、極端。すごく遠慮をしてしまうか、逆に、自己主張を言い過ぎてしまうかのどちらかというところがあるように思います。

一人っ子たちと一緒にいて、決して、一人っ子だからわがままだとかそういうことはないですね。

一人っ子のいいところも良さもたくさんあります。例えば、かわいがられて育っているので、お人よしなところがあったりとか(^-^)/。

一人っ子が不登校になりやすいかどうかについてですが、それは、兄弟がいるのと変わらないのではないかと思います。
もちろん、一人っ子の不利なところもあります。
家では父や母を差し置いて一番偉い存在。しかし、子供社会では、皆対等で自分の力でポジションを得ていかなければなりませんから、そこはたいへんなところ。
まわりに力関係が同じくらいの兄弟や親せきなどがいる子供と比べると、しぶとさや、図々しさに欠けるかもしれません。
兄弟という良くも悪くも行動のサンプルとなるものがいないので、自分の行動をどう決めていけばいいか、自分で判断するのは難しいということもあるでしょう。
手本や見本があるというのは、子供にとっては大きな助けです。

不登校の原因として、一人っ子は大きな要素ではないけれど、学校に行かなくなってしまってからは、たいへんです。
問題解決のきっかけが少ないからです。
また、大人ばかりの小さな集団では、社会性を身に着けるのは難しいですね。
まず、兄弟というのは、半分他人のようなところがあり、親とは違います。
特にしっかりしている兄弟は、厳しさもあれば、社会の常識も家に持ち込みます。比較的、公正な目で見ています。
だから、兄弟がいると、家の雰囲気に、社会一般の風を吹き込みます。

親は、わが子かわいいのと、今までの親子関係から、こうしてしまったという申し訳なさなどもあり、自分と本人の会話では、腹が立って仕方ないこともあるけれど、他人からは守らねばという、相反する心を持っています。
子供に対して、経済的、擁護する立場としては、有意に強いですが、子供の心に対しては、異常に弱い立場となってしまいます。

家庭に、子供一人で他は大人という関係となると、遠慮もなくなって、親が強く出ると、怒ってドアをバタンと閉める。
階段をドシドシいって駆け上がることから、さらにエスカレートすると、自分の体を質にとって脅されることに。
そんなことになってくると、怖くて何も言えなくなります。
少し頑張れば勝てそう、負けたら悔しいという、良い意味での競争心をかりたてる、程よい刺激を与えるチャンスというのがありません。
すると、社会と家庭の温度差がどんどん開いてしまいます。
遠慮も気遣いもしなくて良い環境は、それが楽になっていくと、さらに、社会性を失っていきます。

そうなったら、本人に必要なことを身につけさせてくれて、フィットする環境を探すしかありません。
こういう時にこそ、いい人と出会い、よい人となかよくなってもらいたいものです。
人は周りにいる人によって、すごく影響されるので、替えのないわが子ですから、子供に合う環境を探してあげてください。
まずは、親の目で見ることです。自分の足を使って、そこに行ってみることです。
パンフレットだけでは、決してわかりません。
見るポイントは、どんな人が子供の指導をしているのか、そして、そこにいる生徒たちの性質などです。
一緒にいる人に影響されるのですから、これはとても大切なことです。
一人っ子なら尚更、人と仲良くして、将来困ったときに助けてくれる人に恵まれたいと思うのが親ごころ。

そして、そこでは何を得ることができるのか。
心の平穏、生活習慣、いや、うちは学力も、など、親の希望、子供の希望それぞれがあるはずです。

元気学園や自活館が、新たな未来をひらくことができればいいのですが、施設には相性があるので、まずは、お会いしてお互いに信頼関係をつくることができるかどうかですね。


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