Q. 高校時代不登校になりました。しかし、志望していた短大に入学しました。
これから楽しい毎日が送れると思っていたら、夏から休み始めて、「後期はがんばる!」と言っていたけれど、サボっています。
後期の授業料の支払いが迫っている中、払うべきかどうか悩んでいます。
A.
お子さんが、きちんとやり遂げないことに、いらだちを隠せない様子です。期限が今日明日に迫っているのでしょうか、切迫した印象をうけました。
こういった相談を時々うけるのですが、困り事は、学校に行って欲しい、もしそれが叶わなくとも、自分のことはきちんとやって欲しい
ということでですね。
ただ、そこに、「学費の期限」といった関所をつくってしまうと、もう、焦った話になってしまいます。
イライラしながら接していると、子どもに対して、腹も立つし、きつくもなっていきます。
つい、でてしまう、言葉。
いつもなら、我慢しているのに・・・・。
そうやって、親子の信頼関係を拗らせてしまうので、そこのところは、注意してください。
アドバイスとしては、「先を焦りすぎ」なのではないでしょうか?
今日の問題の火消しに力を使うのではなく、もっと前、なぜそうなったかという所まで戻って、きちんと対応することではないでしょうか。
「なんて、気長なことをいうのだろう?、そんなに待てない。」
と思うかも知れませんが、私が毎日子どもたちに接していて思うことに、問題を先送りしても、いつもまとわりついてくるということ。
学校を休んでいたり、学校生活でもめている間って、教育の不在期間で、同級生に比べて、実力不足というところが大きいのですが、そのあたりはどうでしょうか?
大学生というと、「入試に合格したんだから」というところがあるかと思いますが、「入試」と「日々の授業」は違います。
入試って、一日のことだから、毎日の学校生活に比べたらラクなんですよ~。
大学生の不登校の治療教育もしていますが、学校生活での悩みは、根本的には中学生とかわりません。
高校生もそうで、中学不登校だった子どもが高校生活をするのも、親御さんが思う以上に、本人が、学校生活がたいへんだと感じています。
これらは、よくある例を挙げたのですが、不登校の原因は複合的で、一人一人で違います。
健康状態が原因ということもあります。(原因については、不登校になったら最初に読む本を参考にしてください)
親が、考えてもみなかったことだってあるのです。
ですから、嘘つきだとか怠け者だとか決めつけずに、広い視野でお子さんをみてください。
何より、親子仲良く。
子どもだって、サボりたくってサボっているわけではないと思います。お母さんに言ったことを実行できるならしたい。でも、できない何かがある。
困ったときこそ、親子です。
親が子どもを助けるのは、叱ったりなだめたりすることだけでなく(もちろんそれも構ってくれる、父や母の優しさですね)、
違う視点を持っている人に、相談をすること。
相談とは、自分と同じ考えを持つ人を探すのでも、違う意見を批判するのでもなく、相手が長けている能力に対して、聞く耳をもって、とりいれることです。