従来のうつ病とは違う、新型うつ病や非定型うつ病というのがでてきて、その患者さんの様子を聞くと、まるで、不登校みたい!
新型うつ病を一言でいうと、
仕事中にうつになり、会社の外では元気
だそうです。
まるで怠けているように聞こえるこの病気ですが、本人の悩みは深いもので、関わりのない人が思うほど簡単な事ではありません。
そういうところも、不登校と似ています。
家では、元気だけれど、学校に行くとなったら、「人が変わったのでは?」と思うほど、別人になる。
不登校の場合、原因は簡単。その行った先である学校にイヤなことがあるからです。 口では、行きたい!と言っても、体はイヤで拒絶をしている。
その心をひも解くと、「その学校に所属してその中の一員でいたいけれど、その学校でしていること、もしくは、その学校のメンバーと一緒にするのがイヤ。」 となります。
その場所に対しての拒絶、その場面に対しての拒絶です。
私は、大人のうつは、職業を変えるのが有効だと思います。
子どもにしても、同じです。その場所がイヤだと言っているのですから、そこから離れて、別の学びの方法を考えれば解決することです。
そうするのが良いと思っているのだけれど、できないのは、もう一つの心である、その学校の一員でありたいという気持ちがあるからでしょうか?
学校の一員である長所は何なのでしょうか?
安心?・・・・それは、誰の安心ですか?親がそこにいると安心するの?子供自身がそうなの?
プライド?・・・・努力して入学した学校だから、切り捨てられない?
親子それぞれが、そのこだわりについて考えてみると良いと思います。
安心についても、プライドも、本人の望むような将来、親が満足するような将来が得られると思ったら、こだわりは捨てることができます。元気学園や自活館の生徒たちがそうです。 将来が見えると、急に明るくなります。
代わりのものとして、何を与えるか?、誰が与えてくれるのか?
今の学校にこだわるより、このような新たな課題に目を向けないと、不登校の三つの壁が、どんどん大きくなってしまう・・・・・(三つのイヤの壁については、「不登校になったら最初に読む本」に詳しく書いています)
不登校の子どもに、将来を与えてくれるような環境を整えているところは、全国的にもごくわずかですので、探すのが一番難しいのではないかと思います。
しかし、それに負けずに、ぜひ、子どもにあった環境を与えてくれる人を探してください。
心の病にみえるものは、本人の問題もあるけれど、その隣にいてくれる親切な人がいてくれるかどうかがとっても大きいです。
あーーー、自活館でのクエスチョン、 「人と一緒にいられる?」という問いに戻ってきてしまいました。
人と一緒にいられる自分か、また、自分と一緒に居てくれる人がいるかどうか。
これって、不登校問題にとって、ものすごく重要なことです。