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‘不登校Q&Aコーナー’ カテゴリーのアーカイブ

一人っ子は不登校になりやすいのか?

P1030454Q うちは、一人っ子です。だから、不登校になってしまったのでしょうか?この先どうしたらよいのでしょうか?

A 一人っ子だからというわけではないと思いますよ。

一人っ子の特徴は、 理不尽に弱いこと

他人の気持ちと、自分の気持ちの境界線の引き方が、極端。すごく遠慮をしてしまうか、逆に、自己主張を言い過ぎてしまうかのどちらかというところがあるように思います。

一人っ子たちと一緒にいて、決して、一人っ子だからわがままだとかそういうことはないですね。

一人っ子のいいところも良さもたくさんあります。例えば、かわいがられて育っているので、お人よしなところがあったりとか(^-^)/。

一人っ子が不登校になりやすいかどうかについてですが、それは、兄弟がいるのと変わらないのではないかと思います。
もちろん、一人っ子の不利なところもあります。
家では父や母を差し置いて一番偉い存在。しかし、子供社会では、皆対等で自分の力でポジションを得ていかなければなりませんから、そこはたいへんなところ。
まわりに力関係が同じくらいの兄弟や親せきなどがいる子供と比べると、しぶとさや、図々しさに欠けるかもしれません。
兄弟という良くも悪くも行動のサンプルとなるものがいないので、自分の行動をどう決めていけばいいか、自分で判断するのは難しいということもあるでしょう。
手本や見本があるというのは、子供にとっては大きな助けです。

不登校の原因として、一人っ子は大きな要素ではないけれど、学校に行かなくなってしまってからは、たいへんです。
問題解決のきっかけが少ないからです。
また、大人ばかりの小さな集団では、社会性を身に着けるのは難しいですね。
まず、兄弟というのは、半分他人のようなところがあり、親とは違います。
特にしっかりしている兄弟は、厳しさもあれば、社会の常識も家に持ち込みます。比較的、公正な目で見ています。
だから、兄弟がいると、家の雰囲気に、社会一般の風を吹き込みます。

親は、わが子かわいいのと、今までの親子関係から、こうしてしまったという申し訳なさなどもあり、自分と本人の会話では、腹が立って仕方ないこともあるけれど、他人からは守らねばという、相反する心を持っています。
子供に対して、経済的、擁護する立場としては、有意に強いですが、子供の心に対しては、異常に弱い立場となってしまいます。

家庭に、子供一人で他は大人という関係となると、遠慮もなくなって、親が強く出ると、怒ってドアをバタンと閉める。
階段をドシドシいって駆け上がることから、さらにエスカレートすると、自分の体を質にとって脅されることに。
そんなことになってくると、怖くて何も言えなくなります。
少し頑張れば勝てそう、負けたら悔しいという、良い意味での競争心をかりたてる、程よい刺激を与えるチャンスというのがありません。
すると、社会と家庭の温度差がどんどん開いてしまいます。
遠慮も気遣いもしなくて良い環境は、それが楽になっていくと、さらに、社会性を失っていきます。

そうなったら、本人に必要なことを身につけさせてくれて、フィットする環境を探すしかありません。
こういう時にこそ、いい人と出会い、よい人となかよくなってもらいたいものです。
人は周りにいる人によって、すごく影響されるので、替えのないわが子ですから、子供に合う環境を探してあげてください。
まずは、親の目で見ることです。自分の足を使って、そこに行ってみることです。
パンフレットだけでは、決してわかりません。
見るポイントは、どんな人が子供の指導をしているのか、そして、そこにいる生徒たちの性質などです。
一緒にいる人に影響されるのですから、これはとても大切なことです。
一人っ子なら尚更、人と仲良くして、将来困ったときに助けてくれる人に恵まれたいと思うのが親ごころ。

そして、そこでは何を得ることができるのか。
心の平穏、生活習慣、いや、うちは学力も、など、親の希望、子供の希望それぞれがあるはずです。

元気学園や自活館が、新たな未来をひらくことができればいいのですが、施設には相性があるので、まずは、お会いしてお互いに信頼関係をつくることができるかどうかですね。

高校3年生の秋におこる不登校と体調不良

IMG_0851Q 高3の相談です。今までどうにか持ちこたえていましたが、この時期になって、お腹が痛い、授業中もお腹が気になっていたたまれないといって、休みがちです。

A 秋風が吹き始めるこの季節、受験シーズン到来といったところです。

体力とバイタリティーがあるタイプの子供は、今から、最後のスパートと言わんばかりに、すごい勢いで伸びていきます。
一方、神経が繊細なタイプや、結果をすごく気にしている子供たちは、この時期から、お腹が痛い、吐き気がする、頭痛が・・・と不定愁訴のオンパレード。自律神経系の乱れが原因だと思われます。不安がそうさせているのでしょうから、薬はあまり効かないです。不安の原因を取り除かない限りね。
要するに、自分の思っていた通りの学校にいけそうにない。
というのが、大きな理由です。
えっつ、うちの子はそんなに成績も悪くないし・・・・と思われるお母さん。
子供には本音というのがあるのですよ。
この時期に不調になる子供たち、親や他人には、はっきりとは言わないけれど、大志を抱いていたりするものです。
それは、その目標に向かって努力するということならとても良いことなのですが、なかなかそうはいかないですね。
それだけ、隔たりが大きいということでしょう。
自分の実力と希望との隙間をうめていって納得していき、今無理でも「いつか!」と思って頑張れるような精神的な成長ができていればよいのですが、そのあたりはとても難しいです。
同級生で、同じ年齢と言えども、心の成長は、全く、その子によって違うものです。
また、体力があれば、前向きに考えられるのですが、体力がないと、なおさら、発展的な考え方はできなくなってしまいます。
対処法としては、休ませるかペースを緩めるかして、まずは落ち着かせることです。

これと同じことが、高校受験の中3、また、小学受験の小6でもおこることがあります。
原因も、対処方法も、ほぼ同じです。

 

不登校や引きこもりの一人暮らしは有効か

IMG_0841Q 子供が、引きこもっていて、一人暮らしをしたがります。父親との関係も悪く、いっそのこと、一人暮らしをさせた方が良いのでしょうか?

A さて、お子さんは、自分の身の回りのことは自分でできますか?

不登校や引きこもりの子供たちをみてきて、まず、自分のことが自分でできません。
また、調子のいい時は何でもするのだけれど、一旦、機嫌が悪くなりねじを曲げるともう何にもしないということが始まります。またそこから復活するのに、普通に考えると10分ほどで機嫌が直ることも、1日いや、1週間、もっと1年といったほどのとてつもなく長い時間がかかります。
さらに、今までしていなかった、食事や洗濯などの家事を加えてできるかどうか、よく考えてみて下さい。
10代から20代前半の相談の場合、一人暮らしを始める前としばらくはとても落ち着いたけれど、その後、前より大変になったということが多いので、もちろん状況によって違いますから一概には言えませんが、あまりおすすめはできませんね。

また、一人暮らしで怖いのは、孤独
家にいれば、誰かが何かでかまっています。
相手が変わると気分も変わるものです。
本人の気分が変わるようなメンバーの入れ替えは必要ですね。

一人暮らしを決めるポイントは、
自分のことが自分でできるか
孤独にならないか、逆に友達のたまり場とならないか

こういったことをよく考えてみるといいんじゃないでしょうか。

子供を引きこもりにしてしまう理由

Q 子供が、部屋からでてきません。

A 家庭内での引きこもりをつくるのは、家族に原因がある場合が多いです。

子供を責める人。正論を言い立てる人がそばにいる場合は、カメが頭をかくしてしまうように、 安全な場所に隠れてしまいます。

こうなる前に、何度も前兆はあったはずです。引きこもりは、決して、一度の不登校や、不適応ではなりません。

不登校をしていて、ちょっとよくなって外に出る。そこで、バシャンとやられる。しばらく休んで、外にでたくなって、何かを始める。またそこで・・・・と何度も、嫌だな、つらいなということを繰り返し、ちょっとづつ、ちょっとづつ・・・そして、ある日を境になっていきます。

引きこもりは長期化してしまいますから、問題をこじらせない方が良いです。

家族の対応策としては、まず、本人に腹を立てる、怒るのはやめること。まわりが怒っても解決しないばかりか、逆効果です。
本人を責めるのはやめること。「こんなことをしていたら、生きていけない。だから、・・」と、励ましているつもりでも、相手にとっては、そうは聞こえないということがよくあります。

そして、一番効果が大きいことは、家族全員が、噂話や文句、他人に批判的な会話を一切やめて、人をほめる会話にかえることです。
 

子供の方も、変化に対し、様子を見ています。だから、一時期だけのことではなく、それを続けることです。
家族の中に、人をほめる土壌ができれば、本人の心理にもずいぶんと大きな影響を与えます。

不登校と家庭内暴力

Q. 子供が暴力をふるうようになりました。どうしたらいいですか?

A. 家庭内暴力が始まる時期と理由から説明します。

家庭内暴力は、家庭の中で、本人の力が一番強くなった時に始まります。

例えば、お父さんより子供の方が、体が大きくなり、力が強くなる。
母子家庭では、お母さんの体力を息子が超えたとき。
強い相手には、向かってこないのが、家庭内暴力の特徴です。

「だから、お母さんお父さんも、負けじと体を鍛えましょう!」というのは、半分冗談ですが。一方、かなり効き目があります。
家庭内暴力が始まったら、子供の言う通りでは、エスカレートするばかりです。
それを食い止めるのは、暴力をふるう本人より、強い部隊を結成することです。
母子家庭では、叔父さんにあたる方に助けを求めるのも一つの方法です。
お父さんには、しないんだけど、お父さんがいない間、お母さんだけの時間に、暴力を振るってくるという場合でも、お父さんが、何が何でもお母さんを守るという意気込みと行動を示すと、止まる事もあります。

また、家庭内暴力は、家の中で一番弱い者に、あたり散らすことが多く、おばあちゃんとか、妹、犬などもよく対象となります。
女の子でもおばあちゃんを蹴るなんて話はよくあることです。

おばあちゃんを蹴るから、お父さんが叱ったら、けんかになり、柔道有段者のお父さんと対等にやりあったという実話もあります。
とってもいい子になった本人曰く、「あの時お父さんにやられて痛かったから、その後は、もうやめました。」
お父さん曰く、「いやぁ、あんなに強いとは思わなかったよ。こっちの方がやられると思ったけれど、負けちゃいられないと頑張ったんですよ。」
・・・今では笑い話です。
お年寄りって、言うことが正しくて、しかも、しつこく分からせようとするんです。でも、本人わかっているけどできなくて、逆切れして、仕舞には怒り出すということがあります。

家族のみの問題として、隠すということをしないほうが、解決には近道です。

ひどい場合は、対応してくれる機関をみつけて、相談してみるのが良いかと思います。

これらは、対処方法ですが、

何より考えなければならないのは、「なぜ、暴力をふるうか」です。
お母さんが、しつこく本人にせまり、言葉で負けてしまうから体で反撃している(かなり多いケースです)。
本人のイライラが、大きくて、そのエネルギーのはけ口として暴力をふるう。
学校で、いじめられていて、それと同じことをする。

原因はいくつか考えられますから、それらを家族でよく考え、第三者的な視点をもつ人の意見も踏まえながら、今後の対応方法を決めていくのが良いかと思います。
 

 

不登校と携帯電話

IMG_0759Q:子供が不登校になってから携帯電話が欲しいと言い始めました。与えるべきかどうか悩んでいます。

A:まず、なぜ携帯が欲しいかということから考えてみます。
やっぱり、さみしいから、心細いからではないでしょうか。

不登校といっても大きく分けて二通り、外出タイプの不登校と引きこもりタイプの不登校の二種類があります。
まず、どちらのタイプですか?
不登校といっても、それらは、全く違うものです。

外に出ていきたいというタイプの場合は、交友関係に問題がある場合が多いです。
いわゆる非行の子供たちがこちらのタイプです。
携帯電話の相手が異性とどうつながっているのかというところがポイントです。
話し相手は、女の子だけど、その子がすごく交友関係が広くて、いろんな人を紹介してくれるということもあります。

交友関係は狭く、引きこもりがちだけど携帯が欲しい、すでに持っていて片時も離さないという子もいます。
さみしい、心細い、不安がそうさせているのだと思います。

携帯は、できれば与えない方がよいと考えます。
与えてから、「しまった!!!」と思った時、取り上げるのは至難の業です。
しかし、あれもダメ、これもダメでは、子供との関係は悪くなるばかりです。
そこで、なぜ、それが欲しいのか、携帯電話の先にいる連絡をとりたい相手について考えてみると良いと思います。
心配や事件やトラブルが起こりそうな相手なのか、そうでないのか。
それとも、親は全く知らない相手なのか。
携帯を求めるということは、子供が、人を求めているということでもあります。
また、子供がお願いをしてくるということは、立場は優位。
子供の話に耳を傾け、子供の世界を知ることができると、大きな収穫となり、解決の糸口となるかもしれません。

 


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